この記事の監修者
医学博士 大塚 亮
2024.01.28
【お医者さんのコラム】ドライアイや乾燥肌は免疫力低下のサインかも?粘膜バリアを強化する食べ物とは
私たちのまわりには、ウイルスや細菌などが常に存在しており、頻繁に体内へ入ってきています。
それらを最初にブロックしてくれるのが、目・鼻・口・喉といった「粘膜」です。
粘膜は、ウイルスや細菌などの病原体と真っ先に戦う最前線エリアであり、私たちの体を守ってくれるとても重要な場所。
粘膜が強くなければ、病原体はバリアを突破し、血液やリンパ液を介して体内に入り込んでしまうのです。
つまり、病気を遠ざけるためには、まず粘膜を強くしてウイルスや細菌などに対するバリアを頑丈にしてあげることがとても大切であるといえます。
当てはまったら早めの対策を!あなたの粘膜バリア正常に働いていますか?
粘膜強化をする前に、まずはあなたの粘膜免疫の状態をチェックしてみましょう。
自分の「今の状態」を知ることは、健康な体作りのためにとても役立ちます。
当てはまる項目のある人は、粘膜が弱っているサインかもしれません。
□ドライアイである | □鼻炎や花粉症がある |
□口内炎がある | □気管支炎やぜんそくがある |
□胃炎や胃潰瘍がある | □便秘や下痢の症状がある |
□膀胱炎になりやすい | □乾燥肌である |
□湿疹ができやすい | □髪が細い・薄毛 |
病気知らずの体を目指す!粘膜強化におすすめな食材
私たちの体は、日々食べたものから作られています。
先ほどのチェックリストで粘膜が弱っているかもという方は、これからご紹介する食材をぜひ積極的に取り入れてみてください。
栄養素 | 働き | 主な食材 |
グルタミン | たんぱく質を構成するアミノ酸のひとつ。 免疫に重要な役割を持つリンパ球や腸粘膜細胞の主なエネルギー源となる。 | マグロ、牛乳、卵、チーズなど |
ビタミンA | 粘膜細胞の構造と機能を維持する栄養素。 不足すると、風邪や感染症、胃腸炎や膀胱炎にかかりやすくなる。 | ウナギ、レバー、卵、バター、チーズ、緑黄色野菜など |
セレン | 体内で発生する活性酸素を分解・減少させる抗酸化酵素。不足すると感染症の進行を悪化させ、がん発症のリスクを上昇させる。 | カツオ、カニ、イワシ、納豆、ごま、カシューナッツなど |
粘膜で主に活躍するのは「IgA抗体(免疫グロブリン)」という病原体を無力化する免疫物質で、これらは、鼻汁、唾液、腸の粘膜に多く存在しています。
この物質は食事で強化ができるので、上記にあげた栄養素を取り入れながら、粘膜を強化して病気知らずの体を目指していきましょう。
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この記事の監修者
医学博士
大塚 亮
おおつか医院院長。医学博士。循環器専門医。
オーソモレキュラー・ニュートリションドクター(OND)認定医。大阪市立大学医学部附属病院循環器内科、ニューヨーク州 Columbia University Irving Medical Center, NewYork–Presbyterian Hospital、西宮渡辺心臓脳・血管センター勤務を経て、おおつか医院院長に就任。日本内科学会・日本循環器学会・日本抗加齢医学会に所属。
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