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悪玉コレステロールの基準値と数値の見方は?正常値はどれくらい?

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悪玉コレステロール自体は、決して悪いものではありません。気を付けたいのは、「悪玉コレステロール値が高すぎたり低すぎたりする」状態が続くこと。さまざまな病気を引き起こす原因にもなってしまいます。基準値や見方、なりやすい病気を知って理解を深めましょう。

【目次】

1.そもそも悪玉コレステロールとは?
┗コレステロールの役割
┗LDLコレステロール(悪玉)は悪いの?
┗HDLコレステロール(善玉)は善いの?

2.悪玉・善玉コレステロールの正常範囲、基準値
┗数値の見方
┗正常範囲、基準値

3.コレステロールを基準値に近づけるためには
┗コレステロールが基準値より高い場合
┗コレステロールが基準値より低い場合

4.まとめ

1.そもそも悪玉コレステロールとは?

「コレステロール」というと、「悪者」「健康に良くない」「病気の原因」と考えがちではないでしょうか。実際に健康診断でコレステロールの数値が高い場合、注意されるのは事実です。

しかし、コレステロールが必ずしも体に悪いのかというと、そんなことはありません。健康を維持するために、コレステロールは欠かせない働きをしているのです。

こちらでは、コレステロールの役割や種類について解説します。

コレステロールの役割

コレステロールは人間の体内にある「脂質」の一種です。我々の体内には、次のような脂質が常時蓄えられています。

● 中性脂肪
● リン脂質
● 脂肪酸
● コレステロール

これらの脂質には以下のような役割があります。

● 体温を一定に保つ
● 内臓を衝撃から守る
● 効率的なエネルギー源
● 細胞膜を作る材料
● ホルモンを作る材料
● 胆汁の原料

中でもコレステロールは、細胞膜や男性・女性ホルモン、胆汁を作るための材料となります。コレステロールが足りなくなると、健康的な体の維持が難しくなります。体内のコレステロールが不足しないように、食事から取り入れたり肝臓などで合成されています。

コレステロールは、働きによって「善玉(HDL)コレステロール」、「悪玉(LDL)コレステロール」と呼ばれています。

LDLコレステロール(悪玉)は悪いの?

悪玉コレステロールは、「LDL(Low Density Lipoprotein:低比重リポタンパク質)コレステロール」とも表記されます。名前に悪玉と付いているため、悪者扱いされがちです。

しかし、LDLコレステロールは、生命を維持するために必要なホルモンや細胞膜、胆汁を作るための材料を各部位に運ぶ役割があります。つまり、「悪玉」とは言われていますが、体内になくてはならないものなのです。

HDLコレステロール(善玉)は善いの?

善玉コレステロールは、「HDL(High Density Lipoprotein:高比重リポタンパク)コレステロール」とも呼ばれています。善玉コレステロールという名前から、「体に良いもの」とのイメージがあるのではないでしょうか。HDLコレステロールは、血管内で増えすぎたコレステロールを回収し、肝臓に戻す働きがあります。

LDLコレステロールは、体内の必要な部位に脂質を届ける働きがある反面、増えすぎると健康リスクを引き起こします。

一方、HDLコレステロールは、余分なLDLコレステロールを減らす働きがあるため、「善玉」と呼ばれているのです。

2.悪玉・善玉コレステロールの正常範囲、基準値

健康を維持するためには、悪玉・善玉コレステロールを正常範囲や基準値にキープするのが重要です。健康診断の際に、自分の悪玉・善玉コレステロールを把握できますが、見方が分からずに見逃していないでしょうか。悪玉・善玉コレステロールの数値の見方と、正常範囲・基準値について解説します。

数値の見方

血管内のコレステロールや脂質の量は、血液検査で調べられます。血液検査では、主に以下の数値が分かります。

・LDLコレステロール(悪玉コレステロール)
健康診断記録票では「LDLコレステロール」と表記されています。LDLコレステロールは、生命維持に必要な脂質を各部位に届ける役割があります。

・HDLコレステロール(善玉コレステロール)
健康診断記録票では「HDLコレステロール」と表記されています。HDLコレステロールは、血液中のLDLコレステロールを回収する役割があります。

・中性脂肪(TG:トリグリセリド)
健康診断記録票では「中性脂肪」と表記されています。体を動かすエネルギー源になるだけでなく、体温の維持や内臓を守る役割があります。

・Non-HDLコレステロール
健康診断記録票では「Non-HDLコレステロール」と表記されています。総コレステロールからHDLコレステロールの値を引いた結果が、Non-HDLコレステロールです。血液中に潜んでいる全ての悪玉コレステロールの数値を表しており、中性脂肪の値が高い人は、Non-HDLコレステロールも高くなる傾向にあります。

正常範囲、基準値

健康の維持には、上記の項目の数値を正常範囲・基準値に留めておく必要があります。異常値や要注意の数値が出た場合、速やかに病院での受診をおすすめします。

・LDLコレステロール(悪玉コレステロール)※
基準値:60~119mg/dL
要注意:120~179mg/dL
異常値:59mg/dL以下・180mg/dL以上

LDLコレステロールが多すぎると、血管内に脂質が蓄積し健康リスクが高まります。また、数値が低すぎても体調不良を引き起こす原因となります。

・HDLコレステロール(善玉コレステロール)※
基準値:40mg/dL以上
要注意:35~39mg/dL
異常値:34mg/dL以下

HDLコレステロールが低いのは、血管内にある余分なLDLコレステロールを回収できていないことを意味します。40mg/dL以下は、健康リスクが高いため注意が必要です。

・中性脂肪(TG:トリグリセリド)※
基準値:30~149mg/dL
要注意:150~499mg/dL
異常値:29mg/dL以下・500mg/dL以上

中性脂肪が高すぎると、健康リスクの恐れがあります。また、ダイエットなどで基準値が29mg/dL以下になると、体調不良を引き起こす可能性が高まります。

・Non-HDLコレステロール※
基準値:90~149mg/dL
要注意:150~209mg/dL
異常値:89mg/dL以下・210mg/dL以上

Non-HDLコレステロールの数値が高い、または基準値を下回っている場合、健康リスクの恐れがあります。

※出典:公益社団法人日本人間ドック学会HPより

3.コレステロールを基準値に近づけるためには

コレステロールは、基準値を維持することが重要です。数値が高くても、低くても体には良くないため、それぞれの原因を知って日常的に気を付けましょう。

コレステロールが基準値より高い場合

血管内にLDLコレステロールが溜まると、健康リスクを引き起こす原因になります。コレステロールが高くなる要因として、食生活の乱れと運動不足が挙げられます。デスクワークが中心となったことで、運動する機会が減少傾向にあり、その結果、意識的に運動をしないと運動不足になってしまうのです。また、食の欧米化が進んだことで、肉類が中心の食生活になっているのも原因と言われています。

改善するためには、以下の方法が効果的とされています。
・大豆・魚・野菜を中心とした食生活
・ジョギングやウォーキングなど適度な有酸素運動
・太りすぎている場合はダイエットをする
・禁煙や禁酒をする
・カロリーは1日に必要な分だけをとる
・ストレス解消の方法を見つける

数値改善には、まず普段の生活習慣の見直しが重要です。特に食生活では、肉類の代わりに魚介類や食物繊維、大豆製品を中心とした食事にすることで改善が見込めます。また、糖類の多い菓子類やお酒は、肥満の原因となるため注意が必要です。

エネルギーを効率的に消費するために、1日30分以上の有酸素運動を取り入れるのもおすすめです。運動する時間が作れないのであれば、交通機関や自家用車を利用せず、徒歩で通勤するだけでも効果的です。

コレステロールが基準値より低い場合

HDLコレステロール・LDLコレステロールが基準値を下回った場合も、健康リスクを引き起こす原因になります。コレステロールは食事や肝臓で合成されて体内に蓄えられているため、基本的に低くなりすぎることは稀です。

しかし、次のようなことが原因でLDLコレステロールが極端に低くなる場合があります。
・偏食
・極端なダイエット

LDLコレステロールが不足することで細胞膜を作る材料が足りなくなるため、健康リスクが高くなると言われています。また、必要な部位に脂質が届かなくなることで、ホルモンにも悪影響があると考えられているのです。

一方、LDLコレステロールが増えることで、HDLコレステロールが低くなると言われています。HDLコレステロール値が低くなると、余分なLDLコレステロールの回収が難しくなります。その結果、健康リスクが高くなるのです。

4.まとめ

悪玉コレステロール(LDLコレステロール)、善玉コレステロール(HDLコレステロール)について解説しました。

悪玉コレステロールは、名前に「悪玉」と付いているため、体に良くないイメージを持ちがちです。しかし、細胞膜や男性・女性ホルモンなどを作る材料となります。

対して、善玉コレステロールの「HDLコレステロール」は、血管内に溜まったLDLコレステロールを回収し、肝臓に戻す働きがあります。

LDLコレステロールとHDLコレステロールは、健康的な体を維持するために欠かせないものなのです。

しかし、LDLコレステロールが高すぎる場合や、HDLコレステロールが低すぎる場合は、健康リスクを高めます。健康を保つうえで、コレステロールを正常範囲・基準値でキープするのが大切です。

LDLコレステロールやHDLコレステロールの基準値は以下が目安となります。

・HDLコレステロール
基準値:40mg/dL以上
要注意:35~39mg/dL
異常値:34mg/dL以下

・LDLコレステロール
基準値:60~119mg/dL
要注意:120~179mg/dL
異常値:59mg/dL以下・180mg/dL以上

悪玉コレステロールの数値が気になる人は、適度な運動やバランスの取れた食事など、普段から規則正しい生活を心がけましょう。


この記事の監修者

坂井 幸子

薬剤師。病気の「治療」と「予防」両方大切だと考え、健康と食物の関係を日々研究。
生活の中で体に必要な栄養を補い、正しいコンディションで過ごせるように栄養学の観点から健康と美容をサポートすることを得意としている。


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