この記事の監修者
医学博士 大塚 亮
2023.09.28
【お医者さんのコラム】リバウンドしやすい?お酒はOK?糖質制限にまつわるQ&A(後編)
カロリー計算、運動で脂肪燃焼、野菜中心の食事・・・
どれも「ダイエットといえば」で思い浮かぶ方法なのではないでしょうか。
実はダイエットに有効な方法は、カロリー計算でも運動でもありません。
あなたの食欲が落ちず、なかなか痩せないのは、脳が糖依存を起こしているから。
糖質は、たんぱく質・脂質と並び三大栄養素のひとつですが、とりすぎると肥満の原因になってしまいます。糖質を控えることで、糖依存の状態から抜け出し、次第に食欲は抑えられるというメカニズムを理解すれば、自然と痩せ始めるのです。
しかし食べる量を減らしたり、カロリーを計算したりするダイエット法と違い、糖質制限は考え始めるといろいろ疑問が浮かびます。
リバウンドしやすいのでは?お酒は飲んでもいいの?
糖質制限の不安や疑問など、気になるポイントをご紹介しています。
前編・中編に引き続き、今回は後編をお届けします。ぜひ参考にしてみてくださいね。
▼前編はこちらから▼
【お医者さんのコラム】リバウンドしやすい?お酒はOK?糖質制限にまつわるQ&A(前編)
▼中編はこちらから▼
【お医者さんのコラム】リバウンドしやすい?お酒はOK?糖質制限にまつわるQ&A(中編)
ぜひ参考にしてみてくださいね。
Q.糖質オフをしたら低血糖にならない?
糖質を制限しても血糖値を上げるホルモンは複数あるため、低血糖にはなりません。糖質を制限することで体にマイナスの影響があるとしたら「栄養不足」。今までの食事量から糖質を抜いただけにすると、食事量が足りなくなりげっそり痩せて免疫力も落ちてしまいます。栄養不足を避けるために、たんぱく質と食物繊維は多めにとってちょうどいいくらいです。
Q.糖質制限をするときに避けた方がいいNG食品は?
調味料や健康にいいと言われている食材など、糖質は意外なところにも隠れています。知らずに口にしていると主食やスイーツの制限といったせっかくの努力が台無しに・・・特に注意したい食品を知って、体に良い食事を心がけましょう。
■果物
ビタミンやミネラルが多く含まれているものの、果物には意外と糖質が多いのです。中でも、かなり果糖が多いバナナは要注意です。
■生ジュース・スムージー
果物や野菜をジュースやスムージーにすると食物繊維がなくなり、単なる果糖のかたまりに。果物を食べるなら、なるべくそのままがおすすめです。
■糖質ゼロ商品・低脂肪商品
「糖質ゼロ」「低脂質」と表示されていると一見健康そうに見えますが、糖質や脂質を減らすために加工段階で何かを添加するケースも。脂質を減らすとうまみが落ちることも多いので、糖質を増やしているローカロリー商品もあるため選ぶ時は注意するようにしましょう。
■清涼飲料水・スナック菓子
清涼飲料水に含まれる果糖は血糖値を下げるインスリン分泌を促さないため、食べ過ぎをなかなか止めることができません。特にとうもころしやじゃがいもから作られたスナック菓子に使用されている果糖ブドウ糖液は、血糖値スパイクを招いたり、AGEs(最終糖化産物)を多量に生み出してしまうので注意が必要です。
■マーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸
トランス脂肪酸とは、植物性の脂を原料に人工的に合成されたもので、健康リスクを高めてしまう可能性があります。
■人工甘味料
糖質自体はゼロであっても、糖代謝や腸内環境に影響を及ぼす可能性があります。
■AGEs(最終糖化産物)
AGEsとは、余分な糖質がたんぱく質と結合してできる「糖化」の最終形です。パンケーキの美味しそうな焼き目などが分かりやすいでしょう。AGEsはあらゆる病気や老化のきっかけとなるもので、体の糖化を防ぐためにもなるべく糖質を控えるようにしましょう。
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この記事の監修者
医学博士
大塚 亮
おおつか医院院長。医学博士。循環器専門医。
オーソモレキュラー・ニュートリションドクター(OND)認定医。大阪市立大学医学部附属病院循環器内科、ニューヨーク州 Columbia University Irving Medical Center, NewYork–Presbyterian Hospital、西宮渡辺心臓脳・血管センター勤務を経て、おおつか医院院長に就任。日本内科学会・日本循環器学会・日本抗加齢医学会に所属。
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