この記事の監修者
医学博士 大塚 亮
2022.11.17
【お医者さんのコラム】健康な体に必要なのは「適切な」糖質!あなたの体、糖化していませんか?
糖化リスクは老けやすい?!
みなさんは、「糖化ストレス」という言葉はご存知でしょうか。
「糖化ストレス」とは、飲食したものに含まれる糖分が体の中で余ると、たんぱく質と結びついて細胞などを劣化させる現象のこと。
体内が糖化するとAGEs(蛋白糖化最終生成物)という老化物質をつくり出し、肌のくすみ、シミ、シワなど見た目の老化だけでなく、免疫機能も低下し、さらなる健康リスクを招きかねません。
体が「糖化」してしまう原因とは?
糖化の原因は、飲食したものに含まれる糖質過多。甘いものやごはん、麺などの炭水化物ばかり食べている人は要注意です。
また、様々な食品・飲料水に含まれている異性化糖(ブドウ糖果糖液糖など)は、特に糖化を起こしやすいので控えるようにしましょう。
今回、糖化の兆候が分かるチェックリストをご用意しました。
以下のリストに当てはまる項目の多い人は、元気な体を維持できるよう今から食生活を見直してみましょう。
<体内糖化の兆候をチェック!>
□ごはんやパン、麺が好き
□野菜はあまり食べない
□食べると眠くなる
□シミ・シワ・たるみがある
□皮膚が乾燥してかゆい
□甘いものが好きで間食する
□食べすぎ・飲みすぎの傾向
□夜、眠りが浅い
□目がかすむ
□気分が安定しない
体の「糖化」を防ぐには何をしたらいい?
体の「糖化」を防ぐために、まず普段の食事を少しずつ変えていきましょう。
食材に含まれる糖質量を意識し、多いものは食べる量を減らすなど調整することはもちろん、体に必要な栄養もしっかりととること。にんにくやしょうが、食物繊維を豊富に含む野菜類などがおすすめです。
ここで気を付けたいのは、糖質の摂取量。
糖質制限をすると痩せやすくなりますが、「主食は食べない」など食事から糖質を徹底的に排除するのはよくありません。
摂取量が少なすぎると栄養バランスが崩れて、健康リスクを高めてしまいます。
おさえておきたい!糖化しないための食事のポイント
1.1回の食事でしっかり野菜をとる
2.野菜から先に食べる「ベジファースト」に
3.よく噛んでゆっくり食べる
4.腹八分を心がける
5.ごはんやパン、麺、甘いお菓子は少なめに
6.揚げ物はなるべく控える
7.異性化糖を使った食品・飲料水に要注意
8.空腹の時間を7~8時間つくる
9.低GI値※の食材を選ぶ
(例)野菜・きのこ類、海藻類、大豆食品、乳製品など
10.糖質をとりすぎたら、次の食事で控える
※食品に含まれる糖質の吸収度合いを示す値。主にGI値55以下を指す。
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この記事の監修者
医学博士
大塚 亮
おおつか医院院長。医学博士。循環器専門医。
オーソモレキュラー・ニュートリションドクター(OND)認定医。大阪市立大学医学部附属病院循環器内科、ニューヨーク州 Columbia University Irving Medical Center, NewYork–Presbyterian Hospital、西宮渡辺心臓脳・血管センター勤務を経て、おおつか医院院長に就任。日本内科学会・日本循環器学会・日本抗加齢医学会に所属。
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