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ドクター監修

この記事の監修者

薬剤師 坂井 幸子

2022.07.20

もしかしてタンパク質不足?簡単チェックと含有量が高い食べ物もご紹介

「タンパク質は体に良い」
「タンパク質はたくさんとった方がいい」
というような世間一般で言われるタンパク質の必要性を知ってはいるものの、自分がきちんとタンパク質を摂取できているかイマイチ自信がない…という方もいらっしゃるかもしれません。

タンパク質は髪や筋肉・血液など体を作る材料となるため、毎日必要量を摂取することが大切です。そこで、タンパク質がしっかり足りているのか簡単にチェックできるチェックリストをご用意しました。

もしタンパク質が足りないようであれば、この記事後半の【1日に必要なタンパク質の摂取量】や【含有量の高い食材】についての情報を参考に、タンパク質不足を解消しましょう。
1品でタンパク質が20g以上とれるレシピ記事もまとめていますので、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

1.タンパク質が不足するのはなぜ?

「肉や魚は好きだしよく食べる!」「食事の栄養バランスに気を付けてる」という人でも不足しやすいのがタンパク質。次のチェックリストで、今の食生活を振り返ってみましょう。

簡単チェック!その食生活、タンパク質足りていないかも

・ダイエットのために自己流の食事制限をしている
・毎日の食事は丼物や麺類が多い
・食事はカップラーメンやコンビニのお弁当で済ませることが多い
・ファストフードばかり食べている
・お菓子を食事がわりに食べている
・肉・魚・卵・大豆をあまり食べない
・若い頃に比べ食事量が減った
・朝食は食べない派だ
・偏食家である
・運動量が多いまたは体力の要る仕事である

あなたはいくつ当てはまりましたか?
チェックした項目が多ければ多いほど、タンパク質が不足している可能性があります。

チェックリストに多く当てはまった方は、ここに注意!

チェックリストに多く当てはまった方は、一度日頃の食生活を見直した方が良いでしょう。

大前提として、健康に生きていくために大切なのはバランスの良い食事です。現代人は日々の忙しさや細身の体への憧れ、食の欧米化などに伴い食事バランスが崩れがちな傾向にあります。
「タンパク質」は、健康的な食生活に欠かせない栄養素の一つですが、タンパク質が体に良いからと、タンパク質だけとりすぎるというのもまた問題。基本となる栄養素を全てしっかりとれるような食生活が理想です。

そして、タンパク質ならなんでも良いと思って食材が偏るのも良くありません。タンパク質には肉・魚類などの「動物性」、大豆製品などの「植物性」の2種類があり、どちらもバランスよく摂取することが大切です。

また、タンパク質を含んでいても、体内でたんぱく質を作るために必要なアミノ酸の含有量が豊富でなければ体へ有効な働きは生まれません。タンパク質であればなんでも大正解なわけではないことを理解し、高タンパク・アミノ酸豊富な食材を賢く使いましょう。

日本人のタンパク質摂取量はどんどん減っている

タンパク質が不足しやすい理由として以下のことが考えられます。
・ダイエットや加齢などにより食事量が減少
・食事内容の偏り
・摂取量よりも運動で消費する量が多い

特に若い世代はダイエットの影響でタンパク質が不足しがちな傾向にあります。そして加齢による食事量低下も高齢者にありがちなタンパク質不足の原因です。

日本ではこれらの理由などからタンパク質を十分にとれない人が増え、現代のたんぱく質摂取量は戦後間もない1950年代と同じくらいの水準になっていることが分かっています。

体の材料となるタンパク質が不足すると、体のあちこちに影響し健康リスクを引き起こす可能性も…。ご自身が必要な量を把握して積極的にタンパク質を摂取するのがおすすめです。

2.タンパク質は体を作る大事な栄養素

筋トレを始めたり食生活を見直したりする人が増え、健康意識が高まっている昨今、健康に欠かせない栄養素として『タンパク質』が注目を集めています。スーパーやコンビニでも、「高タンパク」「タンパク質豊富」などの文言をよく目にするようになったと感じている人も多いのではないでしょうか。
ここからは「どうしてタンパク質が健康に良いのか」について具体的に説明していきます。

そもそもタンパク質とは

「タンパク質」とは、体を動かすエネルギー源となる三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)のうちの一つであり、また私たちの筋肉や臓器、肌などを作る材料にもなるものです。

タンパク質は20種類のアミノ酸によって構成されています。アミノ酸は体内でも合成できる成分ですが、内9種類の「必須アミノ酸(不可欠アミノ酸)」と呼ばれるアミノ酸だけは体内で合成することができません。そのため、「必須アミノ酸」は毎日の食事で摂取する必要があります。

タンパク質の質の良さを示す「アミノ酸スコア」

食品に含まれている必須アミノ酸の含有バランスを数値化したものを「アミノ酸スコア」と言います。アミノ酸スコアは、「体にとって質の良いタンパク質」を表す数値となります。100に近い数値であるほど必須アミノ酸がバランスよく含まれていることを示します。

9つの必須アミノ酸は、バランスよくとればとるほどに効率よく利用されます。9つの必須アミノ酸のうち、どれか一つでも欠けていたらその分体の中での利用率は下がってしまいます。9つの必須アミノ酸のそれぞれの含有量バランスがとても重要なのです。

動物性タンパク質と植物性タンパク質の違い

タンパク質には動物性と植物性の2種類があり、それぞれバランスよくとることが大切だと前述しましたが、その理由について詳しくご説明しましょう。

まずそれぞれの特徴について以下の表にまとめましたのでご覧ください。

種類特徴
動物性タンパク質・アミノ酸スコアが高い
・植物性に比べ体の中での吸収率が高い
・脂質が多い
植物性タンパク質・低脂質である
・ビタミンやミネラルなどの他の栄養素も多く含まれる
・アミノ酸スコアが低め
・動物性に比べ吸収率が低め

表のように、動物性タンパク質と植物性タンパク質はそれぞれにメリットとデメリットをそなえています。どちらが優れているから片方ばかりとれば良いという話ではなく、それぞれバランスよくとることで、より健康的にタンパク質を摂取することに繋がります。

1日に必要なタンパク質摂取量

活動レベル別に、タンパク質の1日の摂取量目標が以下のように定められています。

性別 男性 女性
活動レベル 低い 中程度 高い 低い 中程度 高い
18~29歳 75~115g 86~133g 99~153g 57~88g 65~100g 75~115g
30~49歳 75~115g 88~135g 99~153g 57~88g 67~103g 76~118g
50~64歳 77~110g 91~130g 103~148g 58~83g 68~98g 79~113g
65~74歳 77~103g 90~120g 103~138g 58~78g 69~93g 79~105g
75歳以上 68~90g 79~105g 53~70g 62~83g

※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より抜粋

様々な研究結果によると、タンパク質の過剰摂取は場合により健康リスクを引き起こすこともあるようです。何事もとりすぎはよくないということですね。もしタンパク質を増やしたことで不調が出るようなら、お医者さんに診てもらうなどの対応が必要です。

3.タンパク質含有量の高い食べ物一覧

次に、タンパク質は何を食べれば効率よく摂取できるのかについてご紹介しましょう。

肉類

タンパク質といえばやはり肉類を想像する人が多いでしょう。では実際にはどれほどのタンパク質が含まれているのか、以下の表をご覧ください。

種類タンパク質量
(100gあたり)
種類タンパク質量
(100gあたり)
(牛)かたロース16.5g(豚)かたロース19.7g
(牛)サーロイン17.1g(豚)ばら14.4g
(牛)もも21.3g(豚)もも22.1g
(牛)ヒレ19.1g(豚)ヒレ22.2g
(牛)ひき肉17.1g(とり)むね24.4g
(とり)もも22.0g
(とり)ささみ24.6g

※日本食品標準成分表2020年版(八訂)より抜粋

肉類は総じてアミノ酸スコアが100であり、良質なタンパク質といえます。
部位で言うと、脂身豊富な部位よりも赤身肉の方がタンパク質が多い傾向にあります。そして種類では、牛肉より豚肉、豚肉よりとり肉の方がタンパク質が多いです。

例えば普段食べている肉を赤身肉やとり肉に変更するだけでもタンパク質の摂取量増加が期待できます。

種類タンパク質量
(100gあたり)
鶏卵12.2g
うこっけい卵12.0g
うずら卵12.6g

※日本食品標準成分表2020年版(八訂)より抜粋

卵に関してはどの種類もタンパク質量に大きな変化はありません。卵はいろんな料理に応用が効き、そして何よりも安価であるのが嬉しいポイントです。
そして卵のアミノ酸スコアも100。良質なタンパク質です。

大豆製品

種類タンパク質量
(100gあたり)
種類タンパク質量
(100gあたり)
大豆33.8g木綿豆腐7.0g
きなこ37.0g絹ごし豆腐5.3g
納豆16.5g豆乳5.3g
油揚げ23.4g

※日本食品標準成分表2020年版(八訂)より抜粋

大豆も「畑のお肉」と呼ばれるほどタンパク質が豊富な食品の一つであるのはよく知られていますよね。

動物性タンパク質であるお肉・卵に対して、大豆は植物性タンパク質にあたります。肉や卵に比べて脂質の量が少なく、ビタミン・ミネラルが豊富。毎日の食卓に積極的に取り入れることでより健康的な食生活に近づきます。

大豆製品はイソフラボンが豊富なため、女性には特に積極的に摂取していただきたい食材です。

4.1品でタンパク質20g以上!食べ応えも◎お手軽タンパク質補給レシピ

それでは、タンパク質豊富なレシピについてもご紹介しましょう。
1品でタンパク質が20g以上とれるものになっているので、タンパク質が不足している方は、今日からでもぜひ取り入れていただくことをおすすめします。

【タンパク質25.6g】鶏ひき肉と豆腐のレンジ蒸し

もう一品欲しいときにさっと作れるあんかけ茶碗蒸しです。とりむね肉のひき肉を使用し、加えて木綿豆腐も使ったタンパク質強化レシピです。
豆腐にはビタミンE、ビタミンB群も豊富。さらに、ビタミンDを含むキクラゲも材料に含まれており栄養満点。材料を混ぜたら、あとはレンジにおまかせすれば出来上がる、お手軽なところもポイントです。

【タンパク質27.7g】サーモンとアボカドのわかめ丼

メイン食材のサーモンは100gあたり20.1gのタンパク質を含む高タンパク食材。アボカドはビタミン・ミネラル豊富な栄養価の高い食材です。同じくビタミン豊富な玄米、ミネラル・食物繊維が豊富なわかめが合わされば、高タンパク低脂質な栄養満点メニューに。
納豆を乗せるとタンパク質がさらにプラスされる上に、イソフラボンもとることができますよ。

<材料(2人分)>
サーモン(刺身用) 200g
アボカド 1個
わかめ(刺身用) 50g
A.しょうゆ 大さじ1と1/2
A. 酒 小さじ1
A.みりん 小さじ1
おろししょうが 大さじ1/2
玄米ご飯 150g
万能ねぎ(小口切り) 少々

<作り方>
1. Aを合わせ、ラップをしないで電子レンジ(500W)で30秒加熱し、冷ます。
2. サーモンは1.5cm角に切り、冷めた1、おろししょうがと合わせ、10分ほど漬け込む。
3. アボカドは半分に切り、種を取って皮をむき、1.5cm角に切る。わかめは食べやすい大きさに切る。
4. 器に玄米ご飯を盛り、2、3をのせ、万能ねぎを散らす。

【タンパク質24.3g】さんまのトマトソースパスタ

トマトソースとカリッと香ばしく焼き上げたさんまの絶妙なハーモニーが美味しいレシピ。さんまは100gあたり18.1gのタンパク質を含み、ビタミン・ミネラル・EPA・DHAが豊富な栄養価の高い食材の一つです。トマトはビタミン・ミネラルが多く含まれ、美容に良いリコピンが豊富なことでも知られていますよね。簡単に作れて美味しい、ボリューム満点・栄養満点のパスタ、ぜひ作ってみてください。

<材料(2人分)>
さんま         2尾(200g)
塩・こしょう      少々
オリーブ油       大さじ1と1/2
白ワイン(または酒)  大さじ2
ペンネ         70g
バジルの葉(あれば)  少々

【トマトソース(作りやすい分量)】
トマトの水煮缶     1缶
オリーブ油       大さじ2
にんにく        1かけ
バジルの葉(あれば)  5枚分
塩           小さじ1/2

<作り方>
1. トマトソースを作る。フライパンにオリーブ油とにんにくのみじん切りを入れて弱火にかけ、香りが立ったらトマト缶を加えて中火にし、2/3ほどの量に煮詰める。バジルの葉のみじん切りと塩を加えて、火を止める。
2. さんまは両面に塩・こしょうを振り、4等分に切る。
3. ペンネは多めの塩(分量外)を入れて表示時間を目安にゆでる。
4. フライパンにオリーブ油を熱して中火にし、さんまの両面をこんがり焼き、トッピング用の4切れを取り出す。
5. トマトソース、白ワインを加え、さんまを木べらで潰しながらひと煮立ちさせ、3を加え、塩で味を整える。
6. 皿に5を盛り、トッピング用のさんまをのせ、バジルの葉をあしらう。

5.まとめ

今回はタンパク質不足の解消について詳しくご説明してきました。
記事の概要を以下に簡単にまとめます。

・タンパク質は私たちの筋肉や内臓、肌などを構成する大切な栄養素
・タンパク質不足は食事量の低下、食事の偏り、運動量が多いことが原因
・タンパク質が豊富な食材は肉(特に赤身肉)・卵・大豆などがある
・タンパク質は動物性と植物性に分かれており、動物性は体内での吸収率が良い、植物性はビタミン・ミネラルなどの他の栄養素も豊富で脂質が少ないという特徴がある
・タンパク質はアミノ酸で構成されており、体内で合成されない必須アミノ酸の含有バランスが「アミノ酸スコア」という数値で把握できる

タンパク質は私たちが生きていくのに欠かせない大切な栄養素の一つです。食べる量が減少してきたと感じる時や、ダイエットや筋トレを始める際には、タンパク質不足に注意することが大切。
タンパク質が不足しているかもと思い当たった方は、ぜひ今日からタンパク質を積極的にとるよう心がけてみてくださいね。

この記事の監修者

薬剤師

坂井 幸子

薬剤師。病気の「治療」と「予防」両方大切だと考え、健康と食物の関係を日々研究。
生活の中で体に必要な栄養を補い、正しいコンディションで過ごせるように栄養学の観点から健康と美容をサポートすることを得意としている。

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