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ドクター監修

この記事の監修者

医学博士 大塚 亮

2022.08.01

【医師監修】血糖値が高いと言われた方必見!生活習慣を見直して未来の自分を守ろう

「血糖値が高くなるのはどうして?」
「血糖値が高いままだと、どんな病気になる?」
「健康診断で血糖値が高いと言われたけど、どうすれば改善できる?」

このようなお悩みを抱える方に向けて、この記事では血糖値の仕組みや血糖値が高いと危険な理由、血糖値のコントロール方法などをご説明します。

血糖値はコントロールができず高いままの状態が続くと、健康リスクを引き起こす可能性があります。
ぜひ最後までお読みいただき、ご自身や周囲の方のご健康にお役立てください。

目次

1.そもそも血糖値とは

血糖値とは、『グルコース(別名:ブドウ糖)』が血液中にどれくらい含まれるのかを示す数値です。グルコースはわたしたちの脳や内臓、筋肉を動かすエネルギーのもととなる、人が生きていくのには欠かせないもの。

しかし血液中のグルコースの濃度が高すぎると、体にさまざまな悪影響を及ぼします。

インスリンが効かなくなると糖質摂取時に血糖値が急上昇する

食事で糖質や炭水化物などを摂取し消化吸収すると、グルコースが血液中に取り込まれ血糖値が上昇します。
血糖値が上昇しはじめると、その上昇を抑えるため血糖値を下げる効果のある『インスリン』というホルモンがすい臓から分泌されます。

インスリンは以下の方法で血糖値を下げます。
①血液中のグルコースを筋肉などに取り込みエネルギーに変換する
②血液中のグルコースを脂肪に変え体に蓄積するのを助ける

食後上昇した血糖値は通常、このインスリンの働きにより過度な上昇が抑えられ、正常の範囲内で推移しているのです。

しかし中にはインスリンの効果が得られず、食後に血糖値が急上昇したり、血糖値が高いまま下がらないという方がいます。

インスリンの効果が得られない原因については以下の通りです。

インスリン分泌の低下すい臓からのインスリンの分泌が減少している状態。
遺伝的要因が関係している。
インスリン抵抗性インスリンは十分分泌されているのに効果が得られない状態。
肥満・運動不足・高脂肪食・ストレスなどの要因が関係している。

「インスリン分泌の低下」や「インスリン抵抗性」によりインスリンの効果が得られない人は、糖質を摂取すると血糖値が正常値を超えて急上昇します。

2.血糖値が高いままだとどうなる?

インスリンの効果が得られず血糖値が高い状態が続くと、健康リスクを高めてしまいます。

しかし、インスリン分泌の低下や抵抗性は突然発症するものではなく、「ある日突然インスリンが効かなくなる」ということはありません。

その経過について詳しくご説明しましょう。

① 血糖値がジェットコースターのように変動する

インスリン分泌の低下や抵抗性が起こりはじめると、食事により増加した血液中のグルコースを処理しきれなくなり、食後に血糖値が急上昇します。
すると体は、急上昇した血糖値をなんとか下げようとインスリンを多量に分泌し、今度は血糖値が急降下します。

このようにまるでジェットコースターのごとく血糖値が急上昇・急降下することを、『血糖値スパイク』と言います。

血糖値スパイクは自覚症状がないことが多く、食後でなければ血糖値も正常のため、健康診断などでは見落とされやすいとされる状態です。

②血糖値が常に高い状態になる

そして血糖値スパイクを経てインスリン分泌の低下や抵抗性が進行すると、今度は血糖値が降下せず常に血糖値が高い状態になり健康リスクを引き起こします。

しかし、ここまできてもまだ自覚症状はないことが多いです。
あったとしても喉が渇く、尿の量が多いなどの生活に大きな支障がない程度のため、ついつい見過ごしてしまいがち。

こうして知らず知らずのうちにどんどん状態が悪化していきます。

さらに慢性化すると、より多くの健康リスクを引き起こしてしまいます。

3.血糖値を適正にコントロールするために

血糖値が高い状態を改善するためには、インスリンが正しく効くようにしなければなりません。

「インスリン抵抗性」に関しては肥満や運動不足・高脂肪食などが関与しており、これらの改善が血糖値の正常化に繋がることが期待できます。

つまり、血糖値の高さを改善するには、食事・運動を主体とした生活習慣の見直しが重要ということです。

ここで生活習慣の見直しのポイントをご説明します。

運動習慣を取り入れよう

運動習慣を取り入れると、単純に血液中のグルコースをエネルギーとして消費し血糖値を下げる効果があるほか、肥満の改善にも役立ちます。

また、多くの方がご存知のとおり、運動はストレス解消の効果があります。
実はストレスは血糖値を上昇させるホルモンを刺激し、高血糖を引き起こしやすいという弊害が。
ストレスが溜まると暴飲暴食に走りやすくなり、結果血糖値の上昇につながる可能性もあります。

運動によるストレス解消は、このようにあらゆる面から血糖値の改善に効果的です。

「運動習慣と言っても、何をどれくらい取り入れたらいいの?」
そう疑問に思う方に向けて、具体的な運動方法もご説明します。

1日の適正運動量は年齢や体格などによっても異なりますが、運動が苦手な方はまず軽いウォーキングを20〜60分行うことから始めてみましょう。
一度にたくさん歩くのが難しい方は、1日2回などに分割して行っても同じ効果が得られるのでおすすめです。

運動が苦ではない方は、ジョギングや水泳などを生活に取り入れてみましょう。
並行して無酸素運動である筋トレも取り入れると、よりインスリン抵抗性の改善に役立ちます。

バランスの取れた食事を食べよう

次に食事習慣の見直しです。
血糖値改善のための食事の注意点は以下の3点です。

①栄養バランスの良い食事をとろう

五大栄養素役割
炭水化物体の活動のためのエネルギー源
タンパク質血液や筋肉をつくる
脂質体の活動のためのエネルギー源
ビタミン体の調子を整える
ミネラル体の調子を整える、骨や歯をつくる

現代人は炭水化物・脂質を多く摂取し、タンパク質・ビタミン・ミネラルが不足する傾向にあります。
特に炭水化物(糖質)は摂取量が増えると肥満の原因になるため要注意。
かといって全く取らないと、それはそれで体の活動に支障がでます。

各栄養素を「バランスよく」摂取するということが何よりも大事です。

②規則正しく3食均等に食べよう

食事は毎日3食均等に時間を空けて、規則的にとるようにしましょう。
前回の食事のあと時間が十分にあかないまま次の食事をとると、血糖値が下がり切らないまま再び上昇することになり、結果血糖値が高い時間が長くなります。

理想はそれぞれの食事時間の間が4〜6時間程度あくようにすること。
少なくとも3時間以上はあくように調整するのがおすすめです。

間食も同様に、血糖値が高い状態が長く続くことになるため控えた方が良いでしょう。
夜遅くの食事も朝の高血糖につながるため、眠る3時間前までには食べ終わるようにすると良いと言われています。

③食べる順序に気をつけよう

実は食べる順番を変えるだけでも、食後の血糖値の上昇に違いが出ます。
どうせ同じものを食べるなら、血糖値が上がりにくい順序で食べたいですよね。

食後に血糖値の上昇が緩やかになる食べ順は以下の通りです。
❶野菜(副菜や汁物)
❷タンパク質(肉・魚などのメイン料理)
❸炭水化物(ごはんやパン、麺類)

野菜を最初に食べることで、野菜に含まれる食物繊維の働きで糖の吸収が抑えられ、血糖値の急上昇を防ぎます。次に肉や魚のタンパク質、最後に炭水化物を取ると、血糖値の上昇がゆるやかになります。

炭水化物はできるだけ、食事の最後に食べるようにしましょう。

良質な朝ごはんを食べよう

「朝弱いから朝食は食べてない」
「朝はコーヒーだけ派」

そんな方は要注意。

実は朝ごはんと血糖値には深い関係があります。
朝ごはんを食べるか食べないか、そしてその朝食の内容がその日の血糖値を左右すると言われているのです。

朝ごはんを抜くと血糖値が高くなる

朝ごはんを抜くと1日のトータルの糖分量などは少なくなるのでは?と思ってしまいがちですが、昼食時には空腹感が倍増し、結果食べ過ぎてしまうということになりかねません。

また、朝食を抜くとインスリンの分泌反応が影響を受け、その後の食事の際に血糖値が急激に上昇することがわかっています。
そのため、もし昼食・夕食を食べすぎないように調整したとしても、食後はいつもより血糖値が高い状態となるのです。

さらに朝食を抜いた分、わたしたちの体は脂肪を分解してエネルギーを得ようとしますが、脂肪を分解すると血液中に脂肪酸という成分が増加します。
実はその脂肪酸には、インスリン抵抗性を強めてしまう効果が…。

以上の理由から、朝食を抜くと血糖値には悪影響しかありません。
血糖値が高い方は特に、朝食をしっかり食べるようにしましょう。

朝ごはんで『セカンドミール効果』を狙おう

朝ごはんならなんでも食べればいいというわけではありません。
朝食の内容はその日の血糖値の推移を決定づける大切なもの。

実は食物繊維が豊富な朝ごはんをとると、朝食後の血糖値上昇が抑えられる上に、その後の食事の際にも血糖値が上がりにくくなるとされています。
これを『セカンドミール効果』といいます。

忙しい社会人の方は特に昼食を簡単に済ませられるものを選びがちですが、そういった「簡単な食事」ではおにぎりやパン、丼や麺のような糖質中心の血糖値が上がりやすいメニューになってしまいやすいですよね。

朝ごはんに食物繊維を豊富に含んだメニューをとっていれば、お昼にこのような糖質の多いメニューを選んだとしても、セカンドミール効果で血糖値の上昇が抑えられ安心です。

このように、朝ごはんに食物繊維を取り入れるメリットはとても大きいといえます。

食物繊維をしっかりとろう

食物繊維は「食後の血糖値の上昇を抑える」他にも血糖値に良い影響を与えます。血糖値以外にも体に良い影響を与え健康に導いてくれる効果をもち、その多大なる働きから近年「第6の栄養素」として注目を浴びています。

そんな食物繊維の働きについて詳しくご紹介しましょう。

食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があり、それぞれ得られる効果が異なります。

【水溶性食物繊維の効果】
・糖質の吸収を遅らせて食後の血糖値の上昇を緩やかにする
・善玉菌を増やし腸内環境を整え、免疫力を高める
・余分な糖質・脂質・有害物質などを体外に排出するデトックス効果
・食後血糖値の上昇を抑える消化管ホルモン「インクレチン」を増やす

【不溶性食物繊維の効果】
・便通をよくする
・不溶性食物繊維が多く含まれている食品は硬いため、よく噛んで食べることに繋がり満足感が得られやすく、食べ過ぎを抑えてくれる

水溶性食物繊維は、芋類・キャベツ・きのこ類・海藻類・大麦などに含まれ、
不溶性食物繊維は、ごぼう・豆類・きのこ類・大麦・こんにゃくなどに含まれます。

毎日の食生活(特に朝食)で両方の食物繊維をとるのが理想です。
あれもこれもと食事に取り入れるのが難しい場合は、きのこや大麦などの水溶性食物繊維も不溶性食物繊維も両方バランス良く含んだ食品を取り入れてみると良いでしょう。

4.血糖値改善におすすめのレシピ

血糖値の改善には食事が大変重要であることは、ここまで記事を読んだ方には分かっていただけたと思います。

ここからは血糖値改善に役立つおすすめのレシピを一部ご紹介します。
ぜひ本日からの食事に取り入れてみてください。

【お医者さんのレシピ】血液サラサラ効果が期待できる糖質オフ朝食「さば缶ともち麦のトマトリゾット」

食物繊維が豊富で低糖質な上、食後血糖値が上がりにくい『もち麦』は、まさに血糖値が気になる方にうってつけの食材です。
そこに低脂質でDHAたっぷりなさば缶と、腸内の善玉菌を増やす効果をもつトマト、血液をサラサラにしてくれる玉ねぎという「生活習慣病予防トリオ」を加えてリゾットに。
腹持ちも良く満足感があるメニューです。

【お医者さんのレシピ】血液サラサラ効果が期待できる糖質オフ朝食「さば缶ともち麦のトマトリゾット」

【お医者さんのレシピ】5分で完成!糖質量2.7gだからダイエット中もOK「ツナとピーマンのごまマヨ和え」

ごまには、ゴマリグナンという物質が含まれており、コレステロール値を下げる効果があります。
マヨネーズは高脂質ですが、多量に使わなければ大きな問題はなく、卵の栄養素もとれる優秀な調味料。
脂肪分カットのマヨネーズを使うと、卵の栄養素はそのままに、摂取する脂肪量を少なくできるのでよりおすすめです。
このレシピはレンジで温めて混ぜるだけというお手軽メニューなので、調理もとても楽ちん。

【お医者さんのレシピ】5分で完成!糖質量2.7gだからダイエット中もOK「ツナとピーマンのごまマヨ和え」

【お医者さんのレシピ】腸活するならきのこがオススメ!簡単作り置きレシピ「きのこマリネ」

5.まとめ

ここまで、血糖値について詳しくご説明してきました。
上記記事の内容を以下にまとめます。

・血糖値とは血液中に含まれるグルコースの濃度のこと
・血糖値はインスリンにより正常範囲内にコントロールされる
・インスリンの分泌が減ったり効かなくなることで血糖値が高くなる
・血糖値が高くなると健康リスクを引き起こす原因になる
・血糖値をコントロールするには適度な運動とバランスの良い食事が重要
・特に朝食は1日の血糖値推移に関わる大切な食事
・食物繊維を多く含む食品は血糖値を上げにくく、朝食に取り入れるとセカンドミール効果が得られるためおすすめ

健康のため・未来の自分のために、今日から一歩踏み出してみませんか。

この記事の監修者

医学博士

大塚 亮

おおつか医院院長。医学博士。循環器専門医。
オーソモレキュラー・ニュートリションドクター(OND)認定医。大阪市立大学医学部附属病院循環器内科、ニューヨーク州 Columbia University Irving Medical Center, NewYork–Presbyterian Hospital、西宮渡辺心臓脳・血管センター勤務を経て、おおつか医院院長に就任。日本内科学会・日本循環器学会・日本抗加齢医学会に所属。

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