この記事の監修者
医学博士 大塚 亮
2024.11.28
【お手軽減塩レシピつき】「つい塩分をとりすぎちゃう」という方は要チェック!塩分を控えめにした方がいい理由とは
食事の美味しさを左右する塩加減。
塩味がきいていると、思わず箸が進みますよね。
ですが、日常的に塩分のとりすぎが続くと将来の健康リスクを招く可能性が。
かねてより日本人の高血圧の最大の原因は、食塩摂取量の多さだとされていて、現在400万人以上の日本人が高血圧といわれており、そのうち900万人が治療を受けています。
日本人の食塩摂取量は男女総数で9.9g、諸外国と比較してもオーストラリア6.2g、フランス7.5g、イギリス8.0g、アメリカ9.0gと日本の方が多いことが分かります。
この記事では、塩分をとりすぎていないか確認できるチェックリストや、おすすめ減塩レシピなどをご紹介しています。
今はまだ大丈夫!という方も、一度普段の食生活を見直してみましょう。
簡単チェック!その食生活、塩分とりすぎかも?
「つい塩分をとりがち」という方は、次の項目をチェックしてみましょう。
当てはまる数が多いほど、とりすぎの可能性があります。
□毎食、みそ汁を食べる
□麺類を食べたときは汁も飲む
□漬物をよく食べる
□つい味付けを濃くしてしまう
□味を確かめる前にしょうゆやソースをかける
□外食が多い
□市販の弁当や惣菜をよく購入する
□和食を食べる機会が多い
□加工食品(練り物や佃煮など)をよく食べる
□飲酒の習慣がある
よく使う調味料の塩分を知ろう
食材のうまみを引き出したり、味付けなどに欠かせない調味料。
では、その調味料には塩分がどのくらい含まれているかご存知でしょうか。
よく使う調味料の塩分を知っておくと、これからの使い方も変わるはずです。
■塩(精製塩) 大さじ1(18g):食塩相当量17.8g
■薄口しょうゆ 大さじ1(18g):食塩相当量2.9g
■トマトケチャップ 大さじ1(15g):食塩相当量0.9g
■ウスターソース 大さじ1(18g):食塩相当量1.5g
■みそ(辛みそ・淡色) 大さじ1(18g):食塩相当量2.2g
※「日本食品標準成分表2015」より算出
なぜ塩分のとりすぎはよくない?
私たちの体内では、浸透圧※が働いて、体液の濃度が一定に保たれています。
塩分をたくさんとると血液中の塩分濃度が高くなるため、浸透圧の働きで、血管内に体内の水分が多量にとり込まれるようになります。
その結果、体内を循環する血液量が増え、細い血管の壁にかかる抵抗が高くなり、血圧が上昇すると考えられています。
日本人の1日の平均的な食塩摂取量は9~10gですが、日本高血圧学会では1日の食塩摂取目標量を6g未満と定めています。
いきなり目標値に下げるのは難しいかもしれませんが、徐々にでもよいので健康のためできるだけ減塩を心がけましょう。
※浸透圧:生物の体内で濃さが違うふたつの液体が細胞膜を隔てて接している場合、薄いほうから濃いほうに水分が引っ張られる力のこと。
このあとご紹介するのは、塩分控えめでも美味しさはキープした減塩レシピ。
どれも手軽に作れるものばかりなので、ぜひ試してみてくださいね。
塩分控えめでも美味しさはキープ!お医者さんおすすめ減塩レシピ
これからご紹介するのは、忙しい日でもササッと作れる簡単減塩レシピです。
ぜひ試してみてくださいね。
【お医者さんのレシピ】キャベツの甘みとうまみがギュッ!塩分量1.4gの「豚こまとキャベツの蒸し焼きねぎしょうがだれ」
このレシピは「蒸し焼き」がポイント。そうすることで、キャベツの甘みとうまみを引き出すだけでなく、栄養の損失が防げます!
【お医者さんのレシピ】副菜におすすめ!塩分量0.8gの「かぼちゃのトマト煮」
ホクホクとした甘いかぼちゃにトマトの酸味とオリーブオイルのコクがマッチ。塩を部分的にふることで塩味がより強く感じられるので、満足感もアップしますよ◎
【お医者さんのレシピ】塩分量0.9gでも大満足!朝ごはんにぴったりの「台湾風豆乳スープ」
血圧が気になる方に嬉しい!塩分はわずか0.9g。塩分控えめでも、桜えびのうまみや豆乳のコクで豊かな味わいを楽しめますよ。
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お医者さんが薦めるおいしい減塩レシピ
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この記事の監修者
医学博士
大塚 亮
おおつか医院院長。医学博士。循環器専門医。
オーソモレキュラー・ニュートリションドクター(OND)認定医。大阪市立大学医学部附属病院循環器内科、ニューヨーク州 Columbia University Irving Medical Center, NewYork–Presbyterian Hospital、西宮渡辺心臓脳・血管センター勤務を経て、おおつか医院院長に就任。日本内科学会・日本循環器学会・日本抗加齢医学会に所属。
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