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医師・専門家監修

この記事の監修者

薬剤師 坂井 幸子

2024.02.28

日中の眠気にお困りの方へ!昼間に眠くなる原因と対策を紹介

日本人の睡眠時間は世界的に見ても少ないというのはご存知でしょうか。
なかなか寝付けない・夜中何度も起きてしまうなど睡眠不足で悩んでいるという声もある一方、寝ても寝ても寝足りず日中も眠気があって困っているという方もいるようです。

私たちの体内時計は、朝起きて夜は眠りにつくというリズムを繰り返しています。
リズムが乱れると、不眠や日中の眠気が現れ、長引くようであれば普段の生活に原因がないか振り返ってみましょう。

この記事では日中に眠気がある原因やその対策についてご紹介しています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

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「昼間も眠い…」日中に眠気がある原因

日中に眠気を感じることは、多くの方が体験する身近な現象ではないでしょうか。昼間に眠気がある現象には大きく分けて2つ考えられます。

①食後や会議中などの眠くなりやすいシチュエーションでの眠気
②日中に眠気が長引くパターン

これらのパターンのうち、②の方が健康リスクが高いといえます。
とくに、夜に十分な睡眠をとっているにも関わらず、昼間に強い眠気に襲われ目を覚ますことが難しい状態の方は要注意です。

しっかりと眠れているはずなのになぜ日中に眠気がでてしまうのか、まずはその原因について探ってみましょう。

日中に眠気がある原因①食事の栄養バランスが偏っている

普段から食事を抜く・不規則など栄養バランスが偏っている方は、低血糖が原因かもしれません。低血糖とは、血液中の糖分が不足している状態を指し、体のエネルギー源である糖質・脂質・たんぱく質の三大栄養素が不足することで引き起こされます。

とくに、朝食をとらない方や糖質制限をしている方は、糖質が不足するため頭の動きが鈍くなり、いつも疲れや脱力感が消えず十分な睡眠をとっていても眠気を感じやすくなります。
なお、低血糖による主な症状には以下のようなものがあります。

• 脱力感
• 疲労感
• 眠気
• めまい

低血糖になりやすい方は吸収の早いブドウ糖をとるようにすると、糖が素早く体に入ってエネルギーに変わり、眠気やだるさの改善に期待できます。手軽に試せる方法として「ブドウ糖入り」と書かれている甘い飲み物など、ぜひ普段の生活で取り入れてみましょう。

日中に眠気がある原因②質の悪い睡眠

質の良い睡眠をとると自然な目覚めと爽快な感覚で朝を迎えることができますが、睡眠の質が低いと目覚まし時計が鳴っても起きづらく1日調子が良くないことがあります。
しっかり睡眠時間を確保できている方であっても、長時間眠っているからといってかならずしも質の良い睡眠が得られる訳ではない点に注意しましょう。深い睡眠(ノンレム睡眠)を多くとれているかが睡眠の質を測る指標となります。

睡眠の質を悪くしてしまう原因としては、以下のような行動が挙げられます。

• ストレスによる交感神経の刺激
• カフェインを大量に摂取する
• 寝る前にブルーライトの光を浴びる
• 食べ過ぎ
• 更年期障害

これらの行動は、脳をリフレッシュしてくれるノンレム睡眠を妨げ、長時間睡眠をとっても浅い眠りにとどまってしまい、睡眠不足と同様の状態に陥る可能性を高めます。日頃の生活はもちろん、就寝の2〜3時間前からはとくに注意してくださいね。

日中に眠気がある原因③運動不足や正しくない姿勢

運動不足の方は、日常生活で疲労感を得る機会が少ないので、寝ても十分な睡眠を得られない可能性があります。運動は単発的にするものではなく、日常的な習慣としておこなうことが重要で、定期的に運動をする習慣がある人ほど不眠症の発生率が低いといわれています。
とくにデスクワークをしている方は、脳の疲れを体の疲れと錯覚しやすいのですが、実は体は疲れていないという状態に陥りやすいです。

正しくない姿勢で過ごしていることも原因の一つとして挙げられます。猫背になっていると体が深く呼吸できず、酸素の吸収量が減少するほか、首が前に倒れていると後頭部の動脈が圧迫され脳への酸素供給も減少してしまいます。そして、酸素不足の状態が眠気を引き起こす原因となるため、仕事中には背筋を伸ばして顎を引き、椅子に深く腰掛けるような姿勢を心がけましょう。

また、できるだけ室内の空気を入れ替えて、新鮮な酸素を取り入れると同時に、二酸化炭素を排出することも効果的です。

しっかり寝たのに日中眠い時は要注意!

しっかり寝たはずなのに、昼間に眠気を感じる方は健康リスクに注意すべきケースもあります。日中の眠気の原因は人によって異なりますが、症状が長く続いていたり、耐えられないほどの強い眠気を感じる方は、心身の健康上の問題が関わっている可能性も考えられます。
このような症状がある場合は、早めに体のSOSに気付き、医療機関を受診することをおすすめします。

日中に眠気がある方に!睡眠の質に関するセルフチェック

ここで、今のあなたの睡眠の質がよいかをチェックしてみましょう。

□自然に入眠できる
□入眠後、最初の2時間は熟睡している
□中途覚醒が少ない、途中起きてもすぐに眠りに落ちる
□スッキリと目覚められる
□昼食後以外は昼間に眠気を感じない

この項目に全て当てはまる方は、睡眠の質に問題がないといえます。
ですが、当てはまる選択肢が少ない方は、質の良い睡眠をとれていない可能性があるので、この機会にぜひ就寝前の行動や生活習慣を見直してみてくださいね。

今すぐ吹き飛ばす!日中の眠気対策

日中に眠気が襲ってくると、集中力が低下し、業務や活動に支障をきたすことがありますが、心配することはありません。多くの場合、眠気を感じるのは一時的なもののため、適切な対策を取れば改善できることもあります。
ここからは、日中の眠気に立ち向かうための効果的な対策法をいくつか紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

カフェインをとる

眠気対策としての効果的な方法として、カフェインをとることが挙げられます。カフェインをとると眠気が覚め、集中力がアップする効果があることは多くの方がご存知かもしれませんが、1日にどれくらいの量が適切なのでしょうか。

成人のカフェイン摂取量は、1日あたり300mgほどが適量といわれており、1杯あたり50mg〜100mgが望ましいとされています。
また、カフェインの効果は摂取後15分〜30分後にはじまり、約4時間後に効果が薄れてくるので、多くても1日3回までの摂取がよいでしょう。

カフェインは、コーヒーや紅茶、緑茶などから摂取できますが、現在は眠気を覚ますためのカフェイン入りの錠剤なども販売されているので、コーヒーや紅茶が苦手な方におすすめです。

清涼感のあるガムを食べる

集中したいときや眠気をなくしたいときには、清涼感のあるガムを食べる方法もあります。とくに、カフェイン入りのガムは刺激的な清涼感も特徴的で、眠気を追い払って集中力を高める効果があります。
ただし、清涼感がありすぎるあまり、辛さを感じる可能性もあるので、辛いガムが苦手な方は注意してください。カフェインが入っているかどうかは、成分表の「カフェイン」の表記で確認できます。

また、カフェインや清涼感のないものであっても、実はガムを噛むということ自体が効果的な眠気対策になります。ガムを噛むとドーパミンが分泌されるだけでなく、幸せホルモンであるセロトニンも分泌されることから、ストレスが緩和されて睡眠にも良い影響をもたらすと言われています。

目薬を使う

眠気覚ましに目薬を使う場合は、メントールやカンフルが含まれた、清涼感のある目薬を選ぶのがおすすめです。メントールやカンフルが含まれている目薬には、一般的に「クール」や「爽快」などの表記がされていて、心地よい清涼感が特徴です。

一部のメーカーでは、清涼感のレベルを1〜10段階で示しているため、強い清涼感を求める方は、高いレベルの目薬を選ぶといいでしょう。
ただし、目が乾燥していたり、傷があるときには、清涼成分が刺激となる可能性があります。目薬を使用した際に目がしみる感覚があった場合は、使用を控えて、速やかに眼科を受診してください。

軽いストレッチで体を動かす

これまで紹介した対策方法でも眠気が改善されない場合は、軽いストレッチをしてみましょう。軽いストレッチには、こりかたまった筋肉をほぐすだけでなく、血流を促進し、体の疲れを取り除く効果があるため、眠気を感じにくくなり、リフレッシュした気持ちで作業や活動に集中できるようになります。
以下では、家や職場でも簡単にできるストレッチをいくつか紹介しますので、眠気を感じたときにぜひ試してみてくださいね。

【背伸びストレッチ】
1.足を肩幅に開き、顎を引いて背筋を伸ばして立つ
2.両手を前に伸ばし、手を組んで頭上に上げる
3.背中を伸ばして5秒間キープする
4.ゆっくりと手を下ろす
★背中を伸ばす際に、顔も一緒に上げるとより効果を感じられます。

【足首のストレッチ】
1.足を肩幅に広げて立つ
2.左足を右足の斜め前にクロスさせる
3.右足のつま先を上下に10回動かす
4.左右を入れ替えて同じ動作をおこなう
★つま先を上下させる際は、ふくらはぎの筋肉を意識しながら取り組んでみましょう。

【肩関節のストレッチ】
1.椅子のうしろに立ち、両手を肩幅に開いて背もたれに置く
2.両腕の間に頭を入れて、体を前に傾ける
3.30秒間キープする
★肘は軽く曲げても大丈夫なので、背骨をしっかり伸ばすことに集中しましょう。

ストレッチをおこなう際は無理な姿勢を取らず、自分の体に合った程度のストレッチを心がけてください。

睡眠サイクルが整う!眠気を予防する生活習慣

日中の眠気を改善するためには、日々の生活習慣を整えることが大切です。規則正しい生活リズムで栄養のある食事をとり、適度に運動を取り入れることで、少しずつ生活習慣が改善され、その結果睡眠サイクルも整っていきます。
ここからは、睡眠の質を改善し、日中の眠気を予防するための生活習慣について、それぞれ解説します。

規則正しい生活リズムを作る

睡眠サイクルを整えるためには、生活習慣を整えることがとても重要です。その一環として、「規則正しい生活リズムを作る」という方法が挙げられます。

まず、一日の生活リズムの基盤を作るうえで、朝は決まった時刻に起きるようにしましょう。毎日決まった時間に起きることで、身支度や朝食の準備などをスムーズにおこなうことができ、活動モードへのスイッチも早くなります。

また、昼は午後の活動に備えて、気分をリセットするようにします。具体的には、昼食後に散歩や軽い運動を取り入れると、適度なリフレッシュになり、眠りにつきやすくなるでしょう。なお、日中の昼寝も効果的ですが、過度な睡眠は避け、20分程度に済ませましょう。

そして、夜はリラックスして、心と体をオフモードにします。就寝の3時間前までに夕食を済ませ、お風呂上りに軽いストレッチやリラックスできる活動をおこなうことで、睡眠の準備が整えられ、心地よい入眠へとつなげやすくなります。

なお、寝る前の飲酒や喫煙は、睡眠の質を悪化させる可能性があるので、できるだけ控えるようにしましょう。お酒を飲むと眠くなりますが、入眠後の途中覚醒が増えて睡眠の質が低下するといわれています。
規則正しい生活リズムを作るためにも、飲酒と喫煙のタイミングにはとくに注意が必要です。

食事でまんべんなく栄養をとる

睡眠サイクルを整える秘訣は、バランスの取れた食事です。食事によって摂取する栄養が睡眠に与える影響は大きく、健康的な食習慣は良質な睡眠をとるうえで重要な要素です。
眠りが浅いと感じる方は、寝る前の食事を控えると改善しやすいほか、心をリラックスさせる働きのあるGABAを含む食べ物を摂取するようにすると、深い眠りを導くことに役立ちます。
GABAを含む食べ物には以下のようなものがあるので、ぜひ食生活に取り入れてみてくださいね。

• 発酵食品(キムチやヨーグルト)
• 野菜ジュース
• パプリカ
• メロン
• バナナ

また、目覚めの悪さに悩んでいる方の場合、寝つきや睡眠途中の覚醒といった問題が重なっていることが考えられます。お豆腐や納豆、卵、牛乳などに多く含まれるトリプトファン、赤身の魚やヒレ肉などに多く含まれるビタミンB6などを摂取すると、眠りの質の改善が期待できるでしょう。

食事と睡眠には密接な関係があるため、日常的に口にする食材を変えるだけでも、日中の眠気を解消できるようになるケースもあります。

日常的に適度な運動をとりいれる

国内外の疫学研究から、定期的な運動習慣は不眠症のリスクを低減することが明らかになっています。運動の種類やタイミングによって睡眠に与える影響は異なりますが、継続的な運動が重要であることから、無理なく続けられる有酸素運動がおすすめです。

また、有酸素運動のなかでも、早足での散歩や軽いランニングなどは適度に負荷をかけつつも、負担になりすぎない運動として適しています。夕方から夜に30分〜60分ほどおこなうことが効果的とされているため、夕食の前後や仕事帰りなどに試してみると良いかもしれません。

夜といっても寝る直前の運動は、興奮を引き起こして逆に眠りにくくなることもあるので、就寝の3時間ほど前には運動を済ませておきましょう。もし寝る直前にしか時間がとれないときは、ヨガや軽いストレッチなどをすると、心も体もリラックスして眠れるようになります。

日中に仮眠を取り入れる

日中に眠気を感じる方には、昼間に仮眠を取り入れることもおすすめです。日中に眠くなる原因は、主に昼食後の満腹感と睡眠サイクルにあるといわれており、食事をとると血糖値が上がり、覚醒効果のあるニュートロンという物質の作用が減少し、眠気が生じることがあります。

さらに、多くの方の睡眠サイクルでは、深夜2時〜4時と昼の14時〜16時に眠気のピークが訪れるとされていて、日中に眠気を感じるのは、これらの要因も重なるからなのです。そのため、眠気のピークが来る前に仮眠をとると午後のパフォーマンスが向上するといわれています。

ただし、長時間の仮眠は目覚めを悪くする可能性があるので、日中の仮眠時間は30分以内を目安にしましょう。

まとめ

日中に眠気を感じる原因は、食生活や運動不足、質の悪い睡眠など、さまざまな要因が影響しています。生活習慣を整えるには、まずは規則正しい生活リズムを作り、食事内容の改善や運動を取り入れることが大切です。

また、日中にどうしても眠気がおさまらない場合は、30分以内の仮眠やカフェインをとる、ガムや目薬を使用するなどの対策が効果的です。日中の眠気を我慢するのはとても辛いですが、生活習慣を改善することで良質な睡眠を手に入れられます。ぜひご紹介した方法を試してみてくださいね。

この記事の監修者

薬剤師

坂井 幸子

薬剤師。病気の「治療」と「予防」両方大切だと考え、健康と食物の関係を日々研究。
生活の中で体に必要な栄養を補い、正しいコンディションで過ごせるように栄養学の観点から健康と美容をサポートすることを得意としている。

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