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ドクター監修

この記事の監修者

薬剤師 坂井 幸子

2022.06.29

忙しくても野菜不足は解消できる!効率的なとり方と簡単レシピの紹介

「野菜を食べなきゃ」と分かってはいても、どんな野菜をどのくらい食べればいいのか、自分に必要な栄養が何なのか知りたいですよね。手軽に作れるサラダレシピや、生野菜以外で手軽に野菜を補給できる食材についてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

1.「野菜は大切」と分かってはいるけれど、どうすれば解消できる?

「野菜は健康に良いから毎日食べた方がいい」というのをよく耳にします。しかし、頭では分かっていても、なかなか十分な量を食べるのは難しいですよね。
多く野菜をとろうとすると腐りやすかったり、下ごしらえが大変だったり、料理のバリエーションが同じになったりと野菜をたくさん食べることはハードルが高いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、野菜を食べることで、主に「食物繊維」「ビタミン」「ミネラル」を補給できます。それぞれのメリットについてご紹介します。

● 食物繊維
食物繊維とは、ヒトの胃や腸で消化・吸収されない栄養素のことを言います。主に野菜やお米などの炭水化物に含まれています。
食物繊維はお米や肉のようにエネルギーになりません。ビタミンやミネラルのように、生きるために必須でもありませんでした。そのため、人間が生きるうえで必要のないものだと思われていたのです。
ところが研究を続けた結果、消化・吸収はされなくても、健康を維持するために欠かせない栄養であることが判明し、やがて糖質・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルに続く「第6の栄養素」と言われるようになりました。

ここからは、食物繊維についてご紹介します。

腸内環境をサポート改善
食物繊維には、水分で溶ける「水溶性食物繊維」と、水に溶けない「不溶性食物繊維」の2種類あります。
水溶性食物繊維は水に溶けるとゼリー状になり、対して不溶性食物繊維は水を吸収することでカサが増します。お腹の中で吸収されることなく、便と一緒に排出されます。
水溶性食物繊維、不溶性食物繊維ともに、大腸内の細菌によって発酵・分解されて、腸内に存在するビフィズス菌や乳酸菌といった善玉菌の餌になります。結果、善玉菌が増えて腸内環境が改善されます。

コレステロール値が気になる方に
食物繊維は、コレステロール値が気になる方にもおすすめです。本来コレステロールはホルモンや細胞膜を作る材料で人間が生きる上で欠かせない栄養素ですが、増えすぎると健康リスクを高めてしまいます。水溶性食物繊維は、コレステロールを吸着し体外への排出をサポートします。

血糖値の上昇を予防
血糖値は、食後すぐに上がり始めますが、糖質を大量にとりすぎると急激に上昇します。血糖値が一気に上がり、すぐに元の数値に戻ることを「血糖値スパイク」と呼び、血管を傷つけるなど害を及ぼすと言われています。
水溶性食物繊維は、血糖値の上昇を穏やかにしたい方におすすめです。これにより、健康リスクをおさえることが可能です。

肥満予防
肥満が気になる方は食物繊維がおすすめ。糖質や脂質は体を動かすためのエネルギー源です。しかし、使われなかったエネルギーは、脂肪として体の中に蓄えられます。これが肥満の原因となる体脂肪です。
糖質や脂質が豊富な白米や肉よりも、食物繊維の豊富な野菜を食べることで、お腹を満たせます。ローカロリーな野菜なら、お腹いっぱい食べてもカロリーオーバーすることはほぼありません。結果的に摂取カロリーを抑えることになるため、ダイエット効果が期待できるのです。

● ビタミン
ビタミンは、私達が生きていくうえで必要不可欠な栄養素で、糖質・脂質・タンパク質を代謝する際に使われたり、血液や骨、皮膚の形成などに使われます。
ビタミンは体内で作ることができないため、食事でとる必要があります。肉や魚などから摂取できる他、野菜にも豊富に含まれています。

● ミネラル
ミネラルも体を作るための大切な栄養素で、野菜からとれるミネラルの代表として「鉄分」「カリウム」「カルシウム」があります。
鉄分は赤血球を作る材料になり、カリウムは体内の水分量を調節し、血圧を正常に保つ働き、カルシウムは骨や歯を作るなど重要な役割があります。野菜からは、これらのミネラルもとれるのです。

野菜を食べないことで起こる健康リスク

野菜には、私達が正常な生活を送るうえで必要な栄養素が豊富に含まれています。野菜を食べないからといって、すぐに体に大きな変化があるわけではありません。ですが、以下のような健康リスクを引き起こす可能性が高くなります。

腸内環境の悪化

食物繊維をとらないと、腸内環境の悪化を招きます。私たちの大腸には、約1,000種類以上、100兆個もの腸内細菌が生息しています。腸内細菌は、善玉菌、日和見菌、悪玉菌の3種類に分かれています。
善玉菌は腸内環境を良い方向に整える働きがあります。日和見菌は環境によって善玉菌にも悪玉菌にもなります。悪玉菌は腸内環境を悪化させ、健康を害する菌を言います。
これらの菌は「善玉菌2、悪玉菌1、日和見菌7」が理想的なバランスと言われています。しかし、腸内環境が悪くなると悪玉菌が増加し、便秘などを引き起こします。

肌荒れや体臭

腸内に悪玉菌が増えることで、ニキビや吹き出物の原因になったり、便秘を引き起こします。
便などの老廃物が体外に排出されず体内に蓄積すると、腸内に有害なガスが発生します。このガスが血液を通って全身に行きわたり、汗とともに排出されることで体臭が発生します。さらに、肌まで届いた有害ガスが、肌荒れや吹き出物を引き起こすのです。

質的栄養不足

1日に必要なカロリーは足りているのに、一部の栄養が不足してしまう症状を「質的栄養不足」と呼びます。
1日に3食しっかり食べていても、偏食やダイエットが原因で栄養が偏る場合があります。
仕事が忙しく、食事はコンビニやインスタント食品ばかりという人も少なくないはずです。これらの食事は手軽にカロリーを補給できる反面、健康を維持するために必要な栄養が不足します。
特に野菜を食べる頻度も減ってしまいがちです。その結果、野菜に含まれている食物繊維やビタミン、ミネラルが不足するのです。

健康リスクの増大

野菜が不足することで、健康リスクを引き起こす可能性が高くなります。その原因として、普段の生活習慣や食生活の乱れが挙げられます。
野菜には血圧やコレステロールを下げたり、糖の吸収を穏やかにする栄養が含まれています。
忙しいからといって、炭水化物だけや肉食だけの食生活を続けていれば、健康リスクを引き起こしかねません。

1日あたりどのくらいの野菜を食べたらいい?

厚生労働省が発表した「健康日本21」によると、1日に350g以上の野菜をとることで、1日に必要なビタミン、ミネラル、食物繊維を十分に摂取できます。
だからといって、一度に350gもの野菜を食べる必要はありません。1食につき緑黄色野菜40g、淡色野菜80gを3回に分けて食べることで、1日に必要な栄養を量を補えます。

2.【お医者さんおすすめ】手軽に作れるサラダレシピ3選

健康を保つためにも、毎食しっかりと野菜を食べることは大切です。しかし、生野菜を350gも食べるのは思った以上に大変です。そこで、手軽に作れて美味しいサラダのレシピを3選をご紹介します。

免疫力アップ!梅しそオニオンサラダ

玉ねぎに含まれているオリゴ糖と青じそに含まれる豊富な食物繊維は、腸内の善玉菌を増やす餌となります。さらに、梅干しには血糖値の上昇を穏やかにするオレアノール酸が含まれています。

〇材料(2人分)
● 玉ねぎ 1個(200g)
● 青じそ 5枚
● 削り節 小1袋(3g)
● 梅干し 1個分(種を取りちぎる)

※ドレッシング
● 麵つゆ(3倍濃縮) 大さじ1/2
● ごま油 大さじ1

〇作り方
1. 玉ねぎを縦半分に切り、縦に薄切りにする。
2. 水を替えながら15分ほど玉ねぎを冷水にさらした後、水気をしっかりと切る。
3. 青じそをちぎっておく。
4. 2、3、削り節、梅干しをあえて器に盛り、混ぜたドレッシングをかける。

アクティブな体に!サーモンのハーブマリネサラダ

サーモンにはDHA、EPAなど、体が喜ぶ栄養素がぎっしり詰まっています。野菜を加えることで足りない栄養素を補いつつ美味しく食べられます。

〇材料(2~3人分)
● サーモン刺身 1サク(150g)
● 玉ねぎ 1/2個(100g)
● 赤ピーマン 1/2個(正味25g)
● パセリ 大さじ1
● 塩 小さじ1/4

※マリネ液
● オリーブ油 大さじ4
● レモン汁 大さじ1
● 塩 小さじ1/2
● こしょう 少々

〇作り方
1. サーモンに塩を振り5分ほど置いてからペーパータオルで水気をふき取り、薄く削ぎ切りする。玉ねぎは薄切り、赤ピーマンは縦に薄切りにする
2. バットにマリネ液を混ぜて、玉ねぎを加えて揉むようにして和える。しんなりしたら、サーモン、赤ピーマン、パセリを加えて和えてから、15分以上おいてなじませる。

生活習慣病対策に!青じそとパルメザンの豆腐サラダ

豆腐に含まれるリノール酸には、血圧やコレステロール値を下げたい方へおすすめです。さらに、青じそとパルメザンチーズには、健康維持に役立つβ-カロテンや亜鉛が含まれています。

〇材料(2~3人分)
● 絹ごし豆腐 小一丁(200g)
● 青じそ 6枚
● 粉チーズ 大さじ1
● 粗びき黒こしょう 適量

※ドレッシング
● オリーブ油 小さじ2
● 醤油 小さじ2

〇作り方
1. 青じそを千切りにする
2. 豆腐はペーパータオルで水気を取ってから、縦に薄切りにして器に広げて盛る
3. 青じそ、粉チーズ、粗びき黒コショウを振り、混ぜたドレッシングをかける

※レシピは全て「お医者さんと野菜屋さんが推奨したい一生健康サラダ」著・大塚亮、髙上実 より引用

3.生野菜以外でも手軽に栄養補給!

1日に必要な量の野菜をそのまま食べるのは、ボリュームが多すぎて大変です。そこで、以下にご紹介するような、生野菜以外の方法で栄養を補給することをおすすめします。

カット野菜や加熱済野菜で時短調理

野菜を一口大にカットすることで、格段に食べやすくなります。いろんな種類のディップソースを用意すれば、飽きずに毎日続けられます。
また、温野菜にすることで消化がしやすくなりますし、血行をよくする効果もあります。ただし、温野菜は加熱しすぎると、栄養が壊れてしまう恐れがあります。野菜の栄養を逃したくない場合は、スープにするのをおすすめします。

サプリや青汁に頼ってもOK

野菜に含まれる栄養素を補給するなら、サプリメントや青汁に頼ってもOKです。野菜のカロリーは低いとはいえ、食べ過ぎればカロリーオーバーになる恐れもあります。その点、サプリメントであれば、狙った栄養だけを補給可能です。
また、青汁なら緑黄色野菜に含まれる栄養を手軽にとれます。昔に比べると飲みやすくなっているので、初めての人でも美味しく飲めます。

4.まとめ

当記事では今回、野菜不足を補う方法を解説しました。野菜にはビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養が豊富に含まれています。健康を維持するために、野菜は欠かすことができない食材です。
しかし、毎食350gもの野菜を食べるのは意外と難しいものです。そこで、今回ご紹介した手軽に作れるサラダを作ってみてください。足りていない栄養を、美味しく補えます。
生野菜を食べるのが難しいのであれば、カット野菜や温野菜でもOKです。もしくは、足りない栄養素をサプリメントや青汁で補うのもおすすめです。
毎日しっかりと野菜を食べて、健康な体を目指しましょう。

この記事の監修者

薬剤師

坂井 幸子

薬剤師。病気の「治療」と「予防」両方大切だと考え、健康と食物の関係を日々研究。
生活の中で体に必要な栄養を補い、正しいコンディションで過ごせるように栄養学の観点から健康と美容をサポートすることを得意としている。

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