この記事の監修者
医学博士 大塚 亮
2023.06.08
【お医者さんのコラム】40代でピークのおよそ半分に!免疫力は「加齢」とともに低下する
私たちの体は、37兆個を超える細胞の集合体です。
その一種である「免疫」は、体の防衛システムを担ってくれています。
人間は毎日のようにウイルス・細菌の侵入やがん細胞の発生にさらされていますが、ほとんどの人が病気になりません。
これは、体内にウイルスや細菌などの異物が入ると真っ先に攻撃したり、ウイルスの情報を記憶して次の侵入に備えたりと免疫細胞が休みなく働いてくれているからなのです。
免疫力はいつから低下する?
年齢をかさねると老いを感じるように、免疫細胞も加齢と共に活性度が低下します。
個人差がありますが、一般的には思春期がピークで、20歳を超えると少しずつ低下。
40歳代ではピーク時の50%程度、70歳を超えると10%程度まで低下する人もいます。
加齢以外の免疫力低下の要因
もちろん加齢だけが免疫力低下の要因ではありません。
普段の食生活や不規則な生活といった生活習慣も影響するとされています。
次にあげる項目に心当たりはありませんか?もし、あるという方は少しずつ改善できるようにしてみましょう。
■食事の偏り
■食べ過ぎ
■過剰な飲酒
■喫煙
■体の冷え
■不規則な生活
■運動不足/激しい運動
■睡眠不足
■ストレス
今からでも間に合う!免疫細胞のメンテナンス方法
年齢とともに免疫力が下がるということは、何も対策をしないままだと年を経るごとに健康リスクを高めてしまうということです。
ウイルスや細菌などの病原体がいつ体内に侵入しても「すぐ戦える状態」にしておくために、免疫細胞のメンテナンスをしていくことが大切です。
メンテナンスのためには、先ほどあげたような免疫力低下を招く要因を改善することに加え、「免疫細胞が喜ぶものを食べる」ということ。
つまり「毎日の食事」を通じて、細胞にしっかり栄養を与えることが健康のために最も重要といえます。
毎日元気に過ごすために、日々頑張ってくれている細胞をしっかりケアしていきましょう。
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適度な運動・たっぷりの睡眠などと合わせて、健康体を目指しましょう。
この記事の監修者
医学博士
大塚 亮
おおつか医院院長。医学博士。循環器専門医。
オーソモレキュラー・ニュートリションドクター(OND)認定医。大阪市立大学医学部附属病院循環器内科、ニューヨーク州 Columbia University Irving Medical Center, NewYork–Presbyterian Hospital、西宮渡辺心臓脳・血管センター勤務を経て、おおつか医院院長に就任。日本内科学会・日本循環器学会・日本抗加齢医学会に所属。
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