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医師・専門家監修

この記事の監修者

医学博士 大塚 亮

2023.04.06

【お医者さんのコラム】焦らず着実に!ダイエットの最終目標は「リバウンドしない」体を作ること

理想の体型や体重へ向けて取り組む方の多いダイエット。目標体重に到達すると、満足感や達成感でいっぱいになりますよね。でもそこで終わりにしてしまうともったいない!<太ってしまうメカニズムを再認識して、よい体型を維持する>ことを最終目標にすると、リバウンド知らずの体を目指せますよ。

目次

体重が増えてしまうメカニズム

三大栄養素である糖質・脂質・たんぱく質のうち、脂質とたんぱく質は多くとっても体に害はありませんが、とり過ぎた糖質は脂肪となり太る原因となってしまいます。

普通、食事で糖を摂取した後は一時的に血糖値が上がり、それを下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。しかし糖質をとりすぎてしまうと、ひっきりなしにインスリンが分泌され、効き具合も衰えるように。このような状態を「インスリン抵抗性」と呼び、健康リスクを高める要因となってしまいます。

また、インスリン抵抗性のもとでは、満腹信号を出し食欲を抑制する痩せホルモンのレプチンの働きが遮断され「レプチン抵抗性」の状態となってしまいます。
その結果、体内ではインスリンもレプチンも効きが悪い状態になってしまうため、

■いつまでたっても食欲は落ちない
■糖質の過剰摂取に歯止めがかからない
■血糖値が下がらない

という悪いサイクルに陥ってしまうのです。
そのためダイエットをするなら、糖質量を控えめにする糖質オフダイエットがおすすめです。

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糖質オフダイエットは【最初の1ヶ月】が勝負!

糖質オフをはじめてまず実感するのはウエスト回り。ぽっこりしていたお腹の脂肪がまず取れていきます。たんぱく質や脂質の摂取制限はないため、体重の減少よりも先に余分な脂肪が落ち始めます。体重計の数字も気になるかと思いますが、鏡に映る体型の変化を気にするようにしてください。

最初の1ヶ月は脳の糖依存からの脱出期間のため、ここが糖質オフダイエットで最も苦しい期間です。それを乗り越えられれば、以降はかなり楽になります。きちんと糖質を制限すれば1ヶ月で必ず結果が出るといわれるのも、そのためです。このあと体重はなだらかに減少していき、適正なところで体重は安定していきます。

リバウンドしないダイエットのコツは【朝食】にあり!

たんぱく質と食物繊維中心の朝食をしっかりとると、次の食事の糖質摂取がセーブされる「セカンドミール効果」が働くようになります。仕事などでバタバタしていると、昼食はどうしても糖質が多く血糖値の上昇を招く麺類やワンプレートものになりがちですが、この効果のおかげで血糖値はゆるやかにしか上がりません。血糖値が安定していれば糖質が脂肪に変わることも避けられます。
さすがに夜まで効果は続かないので、夕食は糖質を少なめにすることを心がけてください。

太るメカニズムは、脳の糖依存とインスリン抵抗性とレプチン抵抗性がキーワードです。
それを根本から改善しない限り、リバウンドしない体を目指すのはなかなか難しい道のりになるでしょう。糖質を欲しがる脳を正して、きちんと空腹と満腹を感じられるようになることを目指してみてくださいね。

関連書籍

お医者さんが薦める痩せ脳をつくる糖質オフレシピ

太る原因は、意志の弱さではなく、「脳」にあり!食事の満足度を上げるたんぱく質たっぷりの糖質オフレシピ50品掲載。
「痩せ脳」へシフトして、リバウンド知らずの体を目指しましょう。

この記事の監修者

医学博士

大塚 亮

おおつか医院院長。医学博士。循環器専門医。
オーソモレキュラー・ニュートリションドクター(OND)認定医。大阪市立大学医学部附属病院循環器内科、ニューヨーク州 Columbia University Irving Medical Center, NewYork–Presbyterian Hospital、西宮渡辺心臓脳・血管センター勤務を経て、おおつか医院院長に就任。日本内科学会・日本循環器学会・日本抗加齢医学会に所属。

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