【お医者さんのコラム】免疫力を味方に！毎日のケアで守る健康と元気な体

寒さが厳しいこの季節、風邪を引きやすくなったり、体調がなんとなく優れないと感じたりすることはありませんか？
実は、こうした体調の変化には「免疫力」が深く関係しています。

今回は、免疫はそもそもどのような働きをするのか、低下の理由、そして日常生活で簡単に実践できる免疫力アップのコツをご紹介します。

免疫＝体を守る防衛システム

私たちの体には、37兆個以上の細胞が存在し、それぞれに重要な役割があります。その中でも、「免疫細胞」はウイルスや細菌から体を守る防衛システムを担っています。免疫には大きく分けて「自然免疫」と「獲得免疫」があり、これらが協力して外敵を撃退します。

■自然免疫
生まれつき備わっている免疫。侵入した異物をいち早く攻撃し、獲得免疫に情報を伝えます。
■獲得免疫
体外から侵入してきた異物に対して個別対応する免疫。最初に攻撃した際の情報を記憶して次の侵入に備えているので、2回目以降は迅速に攻撃できるのが特徴です。

これらの連携によって、私たちは日々の病原体から守られています。

免疫力は年齢とともに低下する

免疫細胞の活性度は、加齢とともに低下します。一般的に思春期がピークで、20歳を過ぎると徐々に衰え始めます。

例えば、40代ではピーク時の50%、70歳を超えると10%程度にまで落ちることもあります。
年齢とともに免疫力が下がるということは、何も対策をしなければ年を経るごとに病気にかかりやすくなるということです。

この悪循環を避けるためには、食事の偏り・睡眠不足・ストレス過多など免疫力が低下する習慣をなくしていくこと。それと同時に、毎日コツコツ、免疫細胞のメンテナンスをして、ウイルスや細菌などの病原体がいつ体内に侵入しても「すぐに戦える状態」にしておかねばなりません。